文豪ヴィクトル・ユーゴーの小説を基に、
世界各国でロングラン上演されてきたミュージカルの映画化。
パンを盗んだ罪から19年も刑務所にいたが、仮釈放されることになった。
生きていくのもままならず、老司教の銀食器を盗むが、司教の慈悲に触れ改心する。
1823年、工場主として成功を収め、市長になった彼は、
以前、自分の工場で働いていて娘を養うため
極貧生活を送るファンテーヌ(アン・ハサウェイ)と
知り合い、幼い娘の面倒を見ると約束。
そんなある日、バルジャン逮捕の知らせを耳にした彼は、
法廷で自分の正体を明かし再び追われることになってしまう。
久しぶりに大作と呼ぶに相応しい映画を観た。
有名なヴィクトル・ユーゴーの「ああ無情」が原作だからということもあるが、
舞台では表現できない映画ならではの演出や
カメラワークの良さが光り、重厚な作品に仕上がっている。
ミュージカルということで台詞の言い回しが通常の台詞よりもゆっくりになる。
そのために少しイライラする展開のところもあり、
台詞の抑揚がもう少しあればと感じた。
が、ジャン・バルジャンの心の葛藤をはじめとする人々の感情は、
上手く表現されている。
人の心の奥底には、善きにしろ悪しきにしろ『愛』があること、
そして『誠実』であり続けることが大切というのが、この物語の主題だ。
2時間38分の長い映画ですが、話が進むにつれ、どんどん物語に引き込まれていき、
クライマックスからラストは感動させられます。
☆5つです!
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