ぴ~まん’s ワールド

仕事も遊びも楽しくやろう 楽しくなければ人生じゃない

反対多数な新国立競技場建設

2020年東京オリンピックのメイン会場となる新国立競技場の建設費が

当初の1300億円から2倍近い2520億円に膨れ上がったことで

波紋が広がっている。

(最終的には3000億円を超えるといわれている)

朝日新聞社世論調査で、71%が「反対」との結果が出た。

内閣支持層でも「反対」が62%、「賛成」は28%にとどまった。


元陸上男子の為末大氏は、

「サブトラックがない」
「スポーツがお荷物だと思われるのはイヤ」
「どう考えても経済的に負担が大きすぎる」

と明確な理由で反対している。

元女子マラソン有森裕子氏も

「オリンピックが、
 皆さんの負の要素のきっかけに思われるようなことは本望ではない。」

と反対意見を述べ、

ラグビー日本代表平尾剛氏など多くのアスリート、著名人も反対している。



新国立競技場のデザインコンペティション審査委員長の安藤忠雄氏は、

「スポーツの躍動感を思わせるような、流線形の斬新なデザインである。
 橋梁ともいうべき象徴的なアーチ状主架構の実現は、
 現代日本の建築技術の粋を尽くすべき挑戦となる」と絶賛した。

また、

「コンペ与条件としての予算は1300億円であり、応募者も認識しています。
 提出物には建築コストについても示すように求められていました。」

と言っている。

デザインの目玉である『キールアーチ』部分だけでも1000億円かかるという。

コンペ審査委員長の言葉は信用できない。


では何故ここまで建設費が膨れ上がったのか?

下村文科相は、

「新国立競技場のデザイン案の選考過程が、ずさんだったのでは」

と発言したが、

責任者である文科大臣が、当事者意識の欠如したコメントをすること自体が問題だ。



建設費の財源すらまだ確保されていない。

totoから2013年からの8年間で700億円を回すことになっているらしいが、

本来、totoからの助成金はアスリート育成、スポーツ振興のためのものであり、

箱物建設のためのものではない。

東京都からも500億円出してもらうという。

東京に建設するのだから、やむを得ない部分もあるが、都民税を使うということだ。

さらに建設後の維持費に毎年20億円かかるという。

建設費のほとんどは最終的に国民負担である。

莫大な借金を背負っている国が、どんぶり勘定で新国立競技場を作ろうとしている。

財源のメドすら立たないまま建設へと突き進む、無責任な建設計画である。



何のための、誰のためのオリンピックなのか?

誰のお金で建設するのか?

根底にあるものを理解していない者が音頭を取っているとしか思えない。



デザイン変更すれば、それなりのリスクが付いてくる。

しかしそれでも変更するべきではないか。

時間的猶予が無いというが、

リーダーを明確にし、官民一体となって取り組めば可能ではないだろうか。

日本の底力を見せてもらいたい!