ぴ~まん’s ワールド

仕事も遊びも楽しくやろう 楽しくなければ人生じゃない

映画 ドリーム

人種差別が横行していた1960年代初頭のアメリカで、

初の有人宇宙飛行計画を陰で支えたNASAの黒人女性スタッフの

知られざる功績を描く伝記ドラマ。

1960年代の初め、ソ連との宇宙開発競争で遅れを取っていたアメリカは、

国家の威信をかけて有人宇宙飛行計画に乗り出す。

NASAのキャサリン・G・ジョンソン(タラジ・P・ヘンソン)、

ドロシー・ヴォーン(オクタヴィア・スペンサー)、

メアリー・ジャクソン(ジャネール・モネイ)は、

黒人であるが故の人種差別、さらに女性であるという偏見と闘いながら、

宇宙飛行士ジョン・グレンの地球周回軌道飛行を成功させるため奔走する。


白人社会のアメリカで黒人が不当に扱われた時代に、

自分の夢を切り開いた有能で素敵な黒人女性のサクセスストーリー。

https://iwiz-movies.c.yimg.jp/c/movies/pict/c/p/e9/d0/360660_004.jpg


<ちょっとネタバレ>

一人は数学の天才。初めは差別的な扱いを受けるが、
宇宙船の軌道計算、大気圏突入の角度と着地点を瞬時に計算してみせ、
上司や宇宙飛行士から絶大な信頼を勝ち取る。

一人は黒人女性のみの計算チームを巧みにマネージメントしながらも
昇格は無視され続ける。
コンピュータの普及によって計算チームは失職するだろうと将来を先読みし、
FORTRANを独学。
ジョン・グレンの地球周回ミッション遂行に当たり、技師達から指名を受け、
自分が引きいてきた計算チームをコンピュータプログラマーチームに
鞍替えさせることに成功し、自らもコンピュータ室長の地位を得る。

もう一人は、女性初の宇宙技師を目指し、白人男性だけの名門高校に入学する為に
白人の判事から許可をもらう際の弁論が非常に素晴らしく、
夜間コースの入学が認められ、女性初の宇宙技師になっていく。



現代でもまだ人種差別は残る。

しかし当時のそれは現代の比ではない。

偏見と差別・・・日本人の私は話には聞いていてもその実態は分からない。

同じNASAの仕事に携わりながら職場は白人と黒人で別。

実績を上げても昇進はさせない。

仕事を進めるうえで必要な書類でも重要な所は見せない。

トイレも別ならコーヒーを飲むためのポットまで別という徹底ぶり。

そんな中での彼女たちの奮闘ぶりは称賛でき、

もっとスポットライトが当たってしかるべき。

アメリカ初の有人宇宙飛行の成功に多大なる貢献をした彼女たちだが、

NASA内で一緒に成功の喜びを分かち合ったのは、ほんの一部の人だけで

人種差別の厚い壁を突き破ったわけではない。

もし彼女たちが白人男性だったら、どれだけ昇進し、名声を得ただろうか?


この映画、今年一月にアメリカで上映され、

アカデミー賞ノミネート作品となっているようだが、日本での公開は10月。

ここまで公開が遅かったのは、良い作品だが人は呼べないと判断されたのか?

上映館が少ないのが不思議なくらい素晴らしいストーリー、作品です。


二人は既婚者、一人はシングルマザー。

仕事だけではなく、妻&母親として

育児や教育にも全力投球するヒロイン達にエールを送りながら

スクリーンに引き込まれていきます。


☆5つです!
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