ぴ~まん’s ワールド

仕事も遊びも楽しくやろう 楽しくなければ人生じゃない

映画 ビリギャル

塾講師・坪田信貴の実話を基にした

「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」

を映画化した感動作。

成績学年最下位の女子高生が、ある塾講師の励ましで慶應義塾大学合格という

無茶な目標に向かって突き進む姿を描く。


名古屋の女子高に通うお気楽女子高生のさやか(有村架純)は全く勉強せず、

毎日友人たちと遊んで楽しく暮らしていた。

今の状態では大学への内部進学すらままならないと案じた母(吉田羊)は、

さやかに塾に通うよう言いつける。

彼女は金髪パーマにピアス、厚化粧にミニスカートのへそ出しルックで

渋々入塾面接に行き、講師の坪田(伊藤淳史)と出会う。



慶應義塾大学を志望したのは、「慶応ボーイ」という言葉を聞いて

「イケメンがたくさんいそうだから」というビリギャルならではの発想。

「今が楽しければ良いのよ」とばかりに遊びまくり、

友達とキャピキャピする姿は、お馬鹿ギャル丸出し。

さらにこんな事も分からないのかと呆気にとられてしまうシーンが続出。

しかし塾講師の坪田は、それすらも褒め、少しずつ坪田のペースに引き込んでいく。


「人を導くため」と思っていても、実は「押し付け」に変わってしまい、

結果的にプレッシャーを掛けてしまっているケースは少なくないと思う。

愛情をこめて褒めて、やる気を起こさせ、主体性を持たせる大切さを

塾講師の坪田と、さやかのお母さんが教えてくれます。


あくまでも話の主役は、天然ボケ解答連発、へらず口が得意な

小学校4年生レベルの学力しかなかったさやかだが、

ビリギャル相手でも一人の人として接し、褒めながら根気よく導いた塾講師の対応と

溢れる愛情で力いっぱい後押しした母親が、本当の主役であったように思う。

人が育つためには、本人の頑張りなしではあり得ない。

しかし、引っ張り上げる側の親や教育者の舵取りや温かい応援が、

それ以上に大事だということ、教育ってこういうことなんだと改めて思い知らされる。



父親(田中哲司)や担任教師(安田顕)からクズ呼ばわりされていた

ビリギャルさやかが変わっていく過程や、苦悩を乗り越えていく姿、

友達を含めたまわりの人達までプラスに変っていく様子は感動します。

さやかが、最後には自分自身のためだけに頑張った訳ではなく、

母親や塾講師、弟や妹、父親、友達のためにも頑張った気持ちの変化にも

拍手を送りたくなります。



テンポが良く、笑いあり、涙あり、感動ありで2時間10分の長さを感じさせません。

お気楽女子高生からの変貌を演じていた有村架純は、見事に役をこなしています。

思わず頷いてしまう台詞や感心させられる台詞が数多く出てきます。

結果が分かっている話なのに感動させられてしまい、

堅苦しくならずに最後まで笑いを取る演出は素晴らしい。



ちなみにモデルとなった女子高生は、慶應義塾大学を卒業して、

現在、ウェディングプランナーとして頑張っているそうです。



☆5つです!
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