iPS細胞(人工多能性幹細胞)から心筋細胞を作り、
患者の心臓に移植する初の臨床応用を行ったとする日本人研究者、森口尚史氏。
治療を行ったとされる米マサチューセッツ総合病院側は実施を全面否定、
「ハーバード大客員講師」という肩書も大学側は否定した。
iPS細胞を使った、人の心臓治療について、5例は嘘だが1例は実施したという主張を続けた。
実施したとする手術について森口氏は
「ボストン市内の病院で、30代半ばの男性医師が行った」などとしたが、
調査チームが証拠を求めたら、
「大騒ぎになって証明できる人が出て来てくれない」
などと釈明。
初めは、快挙を成し遂げたと自信満々でにこやかに記者団に対応していたが、
「まだ早いんじゃないか。
この段階で、十分な動物実験なしで、いきなり人間というのは、私たちの考えからはあり得ない」
と疑問を呈し、
「国内でも慎重に安全性、有効性を動物実験で検討してきた。
いくつかの病気では、来年くらいから患者にお願いして行う臨床研究が始まるかなという段階だ」
と説明した。
素人でも動物実験なしで、いきなり人間に移植するなど考えられないのは充分に分かる。
おそらく、森口氏の話は100%嘘、浅はかな虚言だろう。
口を開けば開くほど疑惑が生じ、ボロが出てくる。
しかし分からないのは、何が目的でこのようなことをしたのかだ。
名声を得たいがためにやったとしても、
世界初のiPS細胞を用いた手術を行ったとなれば、
世界が注目し、証明をしなければならなくなるのは誰にでも分かること。
しかも動物実験もしないうちにやったとなれば、病院側の倫理も問われる。
山中教授がiPS細胞でノーベル賞を受賞した直後なら尚のことだ。
臓器移植をせずとも自分の体の細胞をもとに再生させられれば、拒絶反応もなく再生できる。
臓器に限らず、軟骨の再生ができれば、変形性膝関節症などで満足に歩けない人も回復可能になる。
延命措置とは別で、命ある限り元気でいられるスーパー再生術だ。