ぴ~まん’s ワールド

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江戸しぐさ 「うかつ謝り」

ぼんやりしていて注意が行き届かない様を 「うかつ」 というが、

このような状態を江戸っ子は嫌った。

「うかつ謝り」 とは、自分の注意のなさを詫びることだ。

例えば、江戸の人たちは、よく縁日に出かけたが、

そうした雑踏では足を踏まれることも多かった。

状況からすれば踏んだ人が悪いので、踏んだ人は

「これはとんだ粗相をいたしました」 と謝るが、

踏まれたほうも自分のうかつさ、つまり足を踏まれるような所に足を出したということで

「いえいえ、こちらこそうっかりしました」 と謝った。

これを 「うかつ謝り」 という。


互いに謝ることで、その場は何事もなかったように収まる。

些細なことから大事になることを避ける大人の対応である。

もちろん、踏んだ側から先に謝るのはいうまでもないが、

踏まれたほうも常に一歩下がった控えめな態度をすることで

刺々しい空気を払拭させるのだ。


江戸時代は、現在よりも神仏が身近なものとして考えられていたため

縁日は習慣行事として暮らしの中に浸透していた。

大変な人出で賑わったので、雑踏でのトラブルを避ける知恵も自然に生まれた。



尖閣諸島に於ける日中の対立も日本が

「勝手に国有化してしまって申し訳なかった」 と言えば、

中国側も

「いやいや、こちらこそ領海侵犯してしまって申し訳なかった」 となるのでは?

そんな簡単なことでは済まされないか! https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/p/p-man99/20010101/20010101000640.gif