全国的に認知度の低い大分市PRのため市長命令で
女子綱引きチームを結成することになった。
千晶は、母親の勤め先の給食センターの職員をチームに招き、
全国大会出場まで勝ち進むことができれば廃止を撤回するよう市長に提案する。
千晶自身もキャプテンとしてチーム入りするはめになり、
チームをまとめていくが、そこにいろいろな問題が出てくる。
「しこふんじゃった」や「ウォーターボーイズ」の流れを汲んだ映画だと思って
楽しみにして観に行ったが、盛り上がりに欠け、おもしろいとは思えなかった。
脚本を手掛けた羽原大介の組み合わせだから期待していたのに
「しこふんじゃった」にしても「ウォーターボーイズ」にしても
話の展開は丸見えなのだが、その中をいろいろな味付けをして楽しく、
おもしろい映画にしていた。
「綱引いちゃった」は脚本が悪いのか、監督が悪いのか、
ひとつひとつの話がすべて中途半端なものだから盛り上がりがない。
オープニングの派手なスカイダイビングも後のエピソードに直結しないし、
痴呆症の元教師役の笹野高史も、その良さがまったく活かされていない。
肝心の綱引き大会では、初戦の試合経過はあっても結果がないというお粗末。
勝ち抜いていって強豪との決勝戦で負けたとなれば、あの終わり方もありだと思うが、
勝ったのか、負けたのかもはっきりしないうえに初戦だけで終わりはないでしょう。
「参加記念」の集合写真が出てきたから優勝はしなかったのだろうと推測はできるが、
メインの綱引きが初戦だけで、しかも勝ち負けもあやふやでは、
盛り上がれというのが無理な話だ。
題材がおもしろいものになりそうなものだけに、残念な結果の作品になってしまった。
「綱引いちゃった」ではなく、「つまらないもの観ちゃった」になってしまった。
☆2つです!
☆ ☆ ★ ★ ★ |