築地から勝鬨橋を渡って左へ曲がるとすぐに商店街が現れる。
通称 もんじゃストリート と親しまれている。
この商店街には50軒以上もの(もっとあるかも?)
もんじゃ屋が軒を連ねている。
土日休日ともなると多くの人が訪れ、最近では修学旅行生も多く見受けられるが、
実は古くからの店は数店で、
ほとんどの店が近年のもんじゃブームに乗った他業態からの乗り換え組である。
そして、それらの店は住民向けというよりも、むしろ観光客向けの商売をしている。
もんじゃストリートから横へ入る路地が何本もあり、そこにももんじゃ屋があるが、
その風景は昔ながらの下町そのものといった感じである。
ただ、路地の向こうに高層ビルが見えるのが異様な光景だ。
となった料理で、もともとは主におやつとして食べられていた。
小麦粉を溶かす水の量がお好み焼きに比べてはるかに多く、
タネ(汁のこと)にソースなどの調味料を一緒に混ぜ込んでしまうのが特徴である。
タネの水分が多いので、鉄板に接する外部は食感がパリッとしている一方、
中はトロッとしている。
昔はうどん粉を水で溶いただけのものを鉄板で焼き、
その際に文字を書いて遊びながら食べた「文字焼き」が語源で、
浅草が発祥の地といわれている。
私が子供の頃には、10円玉を持って駄菓子屋へ走り、
「おばちゃん、もんじゃ!」と言って、焼いてもらっていた。
私が駄菓子屋でよく食べたもんじゃにはキャベツくらいしか具がなく、
たまに贅沢をして駄菓子屋で売っているイカを入れたくらいだった。
子供の頃のおやつは、もんじゃかどんどん焼きが人気だった。
貨幣価値が変わったといっても、月島のもんじゃはちょっとトッピングすると
1200~1500円くらいになってしまう。
月島のもんじゃは具も量も多く、駄菓子屋のものとは比較にならないが、
とても子供のおやつとして食べていたものとは思えない代物となってしまった。
この日も食べてきたが、月島のもんじゃは子供のおやつにあらず。
餅とチーズ入りのもんじゃ、焼くのが下手くそなんです
~ちょっと苦言~
私がこの日入った店のもんじゃは美味しかったのだけど、
芸能人がいろいろ来ている店のようで、
店内に写真やサイン色紙がそこらじゅうに貼られていた。
まあそれは気にならなかったのだが、芸能人や観光客で賑わっているからなのか
一般の客を客と思わない店員の素振りが見られた。
後から来たおばちゃん三人組、座るなり店員に「何が美味しいの?」と聞いた。
この店のお薦めは何かと聞いたのだろうが、店員はぶっきらぼうに
「全部美味しいです」と答えた。
そして注文したものが来ると、おばちゃんたちは
「どうやって焼くの?」
店員は面倒臭そうな態度丸出しで
「こうして、こうして、こうやって焼けば良いんです!」
月島は今や もんじゃと「瞳」で注目されている所。
もんじゃを知らなかった人、焼き方を知らない人が大勢来ているはず。
なのにこの対応はなんなのか?
いくら客がどんどん押し寄せてくる店であっても、
客を大事にしない店は好きになれない。
観光客が多く、一見客が多いので、
知らず知らずのうちにこんな対応を平気でするようになってしまったのだろう。
が、芸能人が来たときは打って変わって親切・丁寧な態度なのだと思う。
この風景は、NHK朝の連続ドラマ「瞳」の中でよく出てきます。
ビルとビルの間にちょこっと東京タワーが覗いています。