去年の3月11日、日本の災害史上最大とも言える大地震が起こった。
東京でもかなり大きな地震が起こり、
道路は駐車場と化すほどの大渋滞、
歩道は徒歩で帰宅する人たちの大行列、
ターミナル駅にはバスやタクシーに乗ろうとする人たちの大行列、
商業施設やホテルには帰宅困難者が溢れていた。
TVを見れば、想像を絶するシーンが次々に流れる。
大津波によって家も車も船も、まるで玩具が流されるように流され、破壊されていく。
あれから一年。
被害の無かった私にとっては、あっという間の一年だったが、
被災地の人たちには、長く、つらい一年だったはずだ。
家族を失い、家も仕事も失い、これから先をどうしていったら良いのか
途方に暮れた一年だっただろう。
震災直後、全国各地で募金活動が行われ、多くの人たちがボランティア活動に参加し、
被災地の早期復興を願っていた。
「日本がひとつになって」「絆」という言葉が合言葉のようになった。
しかし一年経った今、被災地のがれき処理も進まず、
多くの自治体住民がガレキ受け入れを拒否している。
阪神淡路大震災のときには、震災特例法案によって
ガレキを港湾再建や埋め立てに使用していたと聞いた。
しかし今回の東日本大震災によるガレキに対しては、未だに放置されたままだ。
町の復興計画も具体化されず、元の土地に戻れるのかすらも分からない状況だ。
被災者の中には、未だに自分の家と呼べる家に住めず、
職を失ったままの人が大勢いる。
原発事故が本当に落ち着くまでには、まだ数十年かかり、
原発近隣で生活を営んでいた人たちは、どうなるのか?
自分が被災者だったらと思うと、
一年もそんな環境下に置かれて、呆然自失となってしまっているに違いない。
政府主導で一日も早い復興を願うと共に、
被災していない地域の人たちには、震災当時を思い出して復興の協力をお願いしたい。