大永7年(1527年)創建と伝わる善養寺の境内にある
国の天然記念物「影向(ようごう)のマツ」。
善養寺は、江戸川の堤防沿いに12000平方メートルという広大な敷地を持つ寺で
境内でひときわ目を引くのが、本堂前で四方八方に枝を伸ばす「影向のマツ」である。
樹齢は600年以上で、繁茂面積は800平方メートルに及び、日本一といわれる。
影向という言葉は、神仏がこの世に仮の姿をとって現れることを意味するが、
誰がこのマツに名づけたのかは不明である。
樹高は約8mほどで、地上高約2mのところで枝を四方に生育させ、
82本の支柱がその重みを支えている。
幹の太さは約4.5m、
生育した枝の長さは東西方向約28m、南北方向約31mにも及ぶ。
また、善養寺は大相撲と縁の深い寺で
このお寺は、私が今通っている病院のすぐ裏手にある。
大きな松で有名なお寺があるというのは聞いていたが、
ちょっと遠いので今まで足を運ぶことがなかった。
寺の門をくぐるとすぐに目に入ってくるのがこの松。
太い枝が横に大きく広がり、目に入るすべてが一本の松とは、とうてい思えない。
さすがに東の横綱と呼ばれる立派な松だ。
「影向」の言葉の意味する如く、神仏が松に姿を変えて舞い降りた神々しさを感じる。