幻想的な大賀ハス

大賀ハス

1948-1949年（昭和23-24）、元・東京大学総合運動場（当時、東京大学検見川厚生農場 = 落合遺跡）で、慶応義塾大学の調査団によって丸木舟を３隻と、オール６本が発掘され、ここは「縄文時代の船だまり」と推測した。

1951年（昭和26）3月、植物学者・大賀一郎博士は、地元の花園中学校の生徒たちと共に遺跡を発掘調査した。
3月30日、花園中学校女子生徒（西野真理子）が、千葉市検見川（花見川区朝日が丘町）、地下約６メートルの泥炭層から最初にハスの実１個を発掘した。
4月06日、さらに２個のハスの実を発掘し、発見したハスの実は、合計３粒になった。

ハスの権威者・大賀博士は、それらの年代を明確にするため、ハスの実、丸木舟の一部などをシカゴ大学へ送って年代分析・鑑定を依頼した。　
その結果、それらが弥生時代（約2000年前）のものであることが判明。

1951年、大賀博士は発見した３粒の発芽を試みたが、２粒は失敗に終わり、５月残りの１粒が発芽に成功した。
1952年（昭和27）7月18日、早朝、伊原氏宅の庭で、ピンク色の見事な花（古代ハス）が咲いた。

1953年（昭和28）8月5日、千葉市弁天池に移植し、４～５本が開花した。
1954年（昭和29）6月8日、千葉県天然記念物に指定された。
古代を現代にタイムトリップさせることに成功した大賀博士の名をとって、大賀ハスと呼ばれている。

以来、大賀ハスは「世界最古の花」として、海外でも大きい反響を得た。
その古代ハスは千葉県千葉市千葉公園から日本各地をはじめ、世界各国へ根分けされ、友好親善を深めている。
なお、大賀ハスは、「千葉市の花」にもなっている。

２０００年前といったら
日本だと弥生時代（紀元前３世紀中頃から紀元後３世紀中頃までといわれている）で
東北の方は、まだ縄文時代です。
この後２００年で卑弥呼が出てくるという大昔で、
日本ではまだ文献などの文字資料は皆無の時代です。

大賀ハスが開花する瞬間に音がするとか。
その音を聞いた者には、幸せが訪れるという言い伝えがあるそうです。
また見る人が見れば、花托の色で開花して何日目の花なのかが分かるそうです。
花が終わった後の花托が蜂の巣に似ていることから蜂巣と呼ばれています。

千葉公園の大賀ハスです。

早朝に花が開き始め、９時頃には花が閉じ始めるらしいので

早起きして見に行きましたが、早起きする価値が充分にあります。

弥生時代、縄文時代の人たちも、この綺麗な花を見ていたのかと思うだけで

歴史のロマンを感じ、幻想的な気分になります。

２０００年も前のハスの実から、

こんな綺麗な花が咲いたなんてアンビリーバブル。

ピンクのグラデーションが上品で、花托の黄色がとても鮮やかです。

こんな花は見たことがなかったし、

綺麗としか言いようがなく、ずっと見ていても飽きることがありません。