米国現職大統領としては初めて広島を訪問した。
大統領は献花の後、所感を読み上げ、原爆が落とされた時に思いをはせる。
広島への原爆投下について
「空から死が落下し、世界が変わった。
原爆投下は人類が自らを滅ぼす手段を手に入れたことを意味した」と述べた。
「8月6日の苦しみは消えるものではない。色あせてはならない。
広島の記憶が自分たちの道徳的想像力をかきたて、変化を促してくれる」と強調。
さらに核兵器について、
「恐怖の論理から脱却し、核兵器のない世界を追求しなくてはならない。
広島と長崎が核戦争の夜明けとして知られる未来ではなく、
私たち自身の道義的な目覚めとなる未来の実現となるように」と呼びかけた。
第二次世界大戦のすべての犠牲者を追悼し、
その真摯な姿に感動すら覚えた。
被爆者の方々の中には、これではまだ不満があるという人もいるだろう。
私もできることならもっと長い時間広島に滞在して欲しかったし、
長崎にも足を運んでもらいたかったと思う。
しかし、米国現職大統領としてアメリカ国民に配慮しながらも
世界の多くの人の心に響いたのではないだろうか。
世界に影響を及ぼす米国大統領であるオバマ氏には、
残りの任期中も退任した後も核軍縮に向けてのメッセージを投げ続け、
行動してもらいたい。