今日のネットニュース『朝日新聞デジタル』に
「認知症の行方不明、発見遅れで生存率低下」
というのがあった。
厚生労働省から研究費を受けて実施した。
認知症による徘徊で行方不明になった高齢者は、
発見に時間がかかれば生存率が著しく低下していく傾向が明らかになった。
地域ぐるみの早期発見の体制づくりが求められる。
発見されたのが行方不明になった当日なら82・5%が生存していたが、
翌日ならその日に発見された人の63・8%、
3~4日目は計21・4%と生存率が低下。
5日目以降の生存者はいなかった。
亡くなった人の4割以上が程度の軽い認知症で、
研究班は「軽度だからという先入観を持ってはならない」と警告している。
というもの。
先日義母が徘徊して、朝からドタバタした。
幸いにして美容室の奥さんが連絡をくれたうえ、
すぐに探しに出てくれたので早々に見つけられ、家に連れ戻せたが、
まったく他人ごとではない。
認知症患者の徘徊は、出掛けるときには目的を持って出ていくのだが、
すぐにその目的を忘れてしまい、どこに行くのか分からなくなり、
家に戻ろうとしても戻れなくなってしまう。
ウロウロ徘徊するうちに思いついた所を目指すのだろうが、
それもすぐに忘れてしまい、自分がどこにいるのかも分からなくなってしまう。
探す方もどこに行ってしまったのか皆目見当がつかなくなって、
行方不明になってしまうケースが多い。
さらに普段はヨタヨタしているのに徘徊時はシャキシャキ歩いてしまうので
思いの外、遠くまで足を延ばしていることがあり、発見遅れになってしまう。
一人で出ていかないように家族の誰かがしっかり見張っていることが大事だが、
それには限界もある。
介護者がトイレに入っている隙に出ていかれてしまったという話もある。
だから先日の義母のケースのように
町ぐるみ、地域ぐるみの早期発見の体制作りが重要になってくる。
具体的にどのようにすれば良いのか、今の私には妙案が浮かばないが、
地域社会の取り組みの重要課題として早急に策を練らなければならないだろう。
昔のように商店街が賑わっていれば、
店の人や買い物に来ている人によって発見される確率は高くなるだろうが、
商店街が寂れてきている現代では難しい。
元気なうちに隣近所に顔を売っておき、認知症になったら家族が
「うちの婆さん認知症になったから、なにかあったらよろしく」
と声を掛けておくことが大事だろう。
なんにせよ、徘徊したと思ったら早期発見に尽きる。