中央高速道路笹子トンネル天井板落下事故は、
多くの人がこんなことが起こるとは思っていなかったと思う。
日本の公共交通や高速道路、ビルなどの建設物は安全・安心だと思い込んでいる節がある。
が、昭和30年代後半から40年代に造られた多くの建設物は老朽化が進み、
いつ、このような事故が起きても不思議ではないと思っていたほうが良さそうだ。
すでに50年近く経過している。
当然、それなりに検査、補修はしているのだが・・・・。
今回の事故は空いている時期だったから死者9名で済んだものの
これがお盆やゴールデンウィークといった混雑時に起きていたら
恐ろしいくらいの大惨事になっていた。
(今回の事故でさえも大惨事なのだが)
日本の建築物は、建設するときには多額の予算を掛け、何重もの建設基準をクリアした
安全・安心なものばかりだが、
完成後の保守管理には、それほど予算を掛けず、目視点検で済ませているケースもある。
今回の事故もその典型で、起こるべくして起きたともいえる。
時間とお金、人を掛ければ安全性の維持は出来るが、予算には限りがある。
エレベーターやエスカレーターも含め、長い年月が経過した建設物は
「危ないかも?」 と疑う気持ちを持っていた方がいい時代になったことを
認識しておかなければならない。
原発も同様である。
今後のインフラ整備も大事だが、安全神話に胡坐をかかず、
国民の安全・安心な暮らしを維持するために、
世界的に認められている日本の安全神話が崩壊しないために、
できるだけ今後の保守管理に力を入れてもらいたい。