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ルーヴル美術館展に行ってきた

             ルーヴル美術館展 ~ 17世紀ヨーロッパ絵画  【国立西洋美術館
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このルーヴル美術館展はぜひ見ておきたいと思い

2月上旬に前売り入場券を買っていたが、

ドタバタしていてなかなか見に行かれなかった。


この日はGWも終わった平日だというのに予想以上に混んでいた。
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入場チケットを持っていても
入場制限されていて
入るのに30分待ちだ。
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すんなり入れるものと
思っていただけに
ちょっとショック!

それだけ注目されている
美術展ということだろう。

そりゃそうだ!

普通ならフランスまで行かなければ見られない貴重な美術品なのだから。




華やかな宮廷文化が栄えた17世紀は、
貧困や飢餓といった陰の領域、
大航海時代
科学革命と富裕な市民階級の台頭、
聖人信仰、
など多様な側面を持っている。
これらの時代背景が画家たちの才能と結びつき、
数多くの名作を生み出した。


71点の作品が展示されていたが、印象に残ったのは以下の3作品。

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《王女マルガリータの肖像》
1654年 ディエゴ・ベラスケスとその工房  70㎝ × 58㎝















王女マルガリータの肖像は、王妃マリアーナにより1654年に注文された。
この絵画は、ルーヴル宮の室内装飾の一部として、クール・カレの南側一階の王の母の住居にあった。
王女は、スペイン王フェリペ四世と王妃マリアーナの娘であり、
王妃でありルイ14世の母でもあるアンヌ・ドトリッシュの姪である。
1666年に、マルガリータは、オーストリア大公にしてドイツ皇帝のレオポルド1世と結婚したが、
合併症を伴う幾度かの妊娠と当時の医学の貧困さのため22歳で亡くなった。

作品解説:ルーヴル美術館 絵画部 学芸員 ブレーズ・デュコス より抜粋




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《大工ヨセフ》
1642年頃 ジョルジュ・ド・ラ・トゥール  137㎝ × 102㎝















光源は幼子キリストが持つ蝋燭ただ一つ。
輝く炎は、若々しいキリストの顔を清冽に照らし出しながら、
幼子の左手を透かして見るものに届けられる。
一方、大工仕事に精を出す養父ヨセフの手元をほのかに照らしつつ、
額には年齢と労苦を刻み込んだ皺を浮かび上がらせる。
ほぞ穴が穿たれた角材は十字架を連想させ、幼子の将来がすでに暗示されており、
キリストに向けられた、慈愛に満ちながら、どこか不安げなヨセフの視線も、
運命の予兆に緊迫感を加えている。

作品解説:京都市美術館 学芸員 中谷 至宏 より抜粋




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《レースを編む女》
1669年−1670年頃 ヨハネス・フェルメール  24㎝ × 21㎝










静かな室内で手紙を読み、あるいは、物思いにふける女性を描いたフェルメールの一連の作品は、
17世紀オランダ風俗画のもっとも魅力的な部分を形成している。
前かがみになった娘の上半身が、少し下から見上げられるように描かれている。
彼女はレース編みに熱中しているが、クローズアップで描かれているため、
絵を見る者もまた彼女とともにこの細かい作業に加担しているような不思議な感覚に襲われる。
画面左手前の赤と白の糸はまるで、カンヴァスの上にたらされた絵具そのものとして描かれている。
彼女の右手下に置かれた小さな書物はおそらく聖書と思われ、
それは、ここに描かれるレース編みが女性の勤勉さを象徴するテーマであったことを思い出させるが、
そのような主題性から開放され、光に満たされ、
光に祝福されたような娘の凝縮された存在感が見る者を圧倒する。

作品解説:国立西洋美術館 シニア・キュレイター 幸福 輝 より抜粋

この絵がこんなに小さなものとは思わなかったのでちょっと驚いた。



3作品以外でもほとんどの作品の色使い(とくに背景)が暗く、

時代を象徴しているように感じる。

個人的に絵そのものは好きになれないものが多いのだが、

ひとつひとつじっくり見ると、

これだけのものが300年以上も前に描かれたのかと

その凄さ、素晴らしさに感動する。
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