消費税が10%になった場合に軽減税率を取り入れるかどうかが、
まだハッキリ決まらない。
公明党は、制度適用に伴う企業の事務負担を抑えるため、
消費税率を1%引き下げる軽減税率を適用した場合、
消費税の税収が約4900億円減るとの政府試算を明かした。
商品ごとに税額や税率の明細を示したインボイス(税額票)の
導入が必要とする意見が多い。
現行の帳簿方式で使われる請求書に品目ごとの税額などを追加記入する
簡易な手法を提案した。
軽減税率導入に関する関係団体の意見は
となっている。
事務負担が増加するからという理由で反対している団体は、
生活していかなければならない国民と、自分達の業務の面倒臭さのどちらが大事なのかを
考えてもらいたい。
低所得者救済のために生活必需品の軽減税率を取り入れろと言っている人がいるが、
それはおかしい。
生活必需品に軽減税率を取り入れれば、金持ちも恩恵を受けるのは明白なことである。
庶民としては軽減税率を取り入れて、
生活必需品の消費税率を低くしてもらったほうが良い。
しかし、導入に際しては、ドイツやフランスのように、
同じ食料品でも外食した場合や贅沢品に指定されたものは
軽減税率の適用外とするような細々とした区分けをすれば、
買い物をする側は混乱し、提供する側も事務処理が複雑になってしまう。
導入するのなら区分けは大まかにして
生活必需品の代表格である食料品(酒・タバコを除く口に入れるものすべて)を
軽減税率の対象とし、
それ以外の生活必需品は、区分けが難しく複雑になってしまう恐れがあるので
対象外とすれば良い。
ただ、軽減税率を導入している国の消費税率は20%以上の国が多く、
10%の消費税の段階で軽減税率が必要なのかどうかということもある。
そもそも消費税率のアップは、
年々アップしていく社会補償費を補うためというのが大名目だったはずで
税収増を目的とした消費税率アップに対して、軽減税率導入は相反することである。
消費税による税収が減ってしまっては、
何のための税率アップなのか分からなくなってしまう。
庶民の日常生活を守るという観点から軽減税率導入には賛成だが、
税収アップのために当面は最小限に抑えておくべきと思う。
食料品(酒・タバコを除く口に入れるものすべて)を軽減税率の対象とし、
それによる税収減分は、
1000万円超の高級車や宝石、毛皮など
贅沢なものと分類しても良いと思われるものに限定して税率を上げれば良い。
それでも単一税率より税収は落ちてしまうだろう。
あとは経済成長と、それに伴う消費増に期待するしかない。